119回国試の気になる新ワードをピックアップ!【基礎系・臨床系編】

国試・CBT対策

初めて出題された注目ワードや出題のされ方を解説する「気になる新ワードをピックアップ!」、前回の「必修編」につづき、今回は「基礎系・臨床系科目編」です!

 

A36 23価肺炎球菌ワクチン

0歳児の定期接種対象となるワクチンについて、117C39で出題されましたが、今回は65歳以上について問われました!

65歳以上で定期接種対象(60~64歳で一定の基礎疾患がある人も対象)となるワクチンは以下になります。

・23価肺炎球菌ワクチン(1回接種)

・帯状疱疹ワクチン(1回接種)

・インフルエンザワクチン(毎年1回接種)

・新型コロナワクチン(毎年1回接種)

また、65歳以上の定期接種対象ワクチンは、119回医師国家試験(昨年)でそっくりな問題が出題されています。

119A14

65歳以上で定期接種の対象となるワクチンはどれか。2つ選べ。

a 風疹ワクチン
b B型肝炎ワクチン
c 髄膜炎菌ワクチン
d 肺炎球菌ワクチン
e インフルエンザワクチン

解答 DE


この問題にかぎらず医師国家試験、看護師国家試験などの過去問と類似した問題は過去の歯科医師国家試験にも多々出題されています。歯科に偏らず医療全般に広く関心をもっておきましょう!

デンスタでも隣接領域のトピックは今後も紹介していきます!ぜひチェックしてみてください!

 

A69 Wits分析

矯正の分析法の一つであるWits分析が初めて出題されました。

Wits分析は上下顎歯槽基底部の前後的な位置関係を評価する指標です。

Wits分析ではA点、B点、咬合平面を利用しています。A点、B点それぞれから咬合平面に垂線を引き、咬合平面との交点をそれぞれAO、BOとしたとき、AOとBOの2点間距離(Wits値)を計測します。BOがAOより前方に位置する場合、Wits値はマイナス表示するので、Wits値が正の値であれば上顎が前方に位置し、負の値であれば下顎が前方に位置することを意味します。

Wits分析では咬合平面を用いているためANBのようにN点の影響を受けないのが利点で、とくに成長期の小児や思春期の患者において、顎の成長を考慮した治療計画を立てる際に有用であるとされています。

矯正の分析方法であるNorthwestern法、Downs法、Tweedの三角など定番とされる項目だけではなく、より広い知識が今後も要求されてくるかもしれません。

 

A84 Th17細胞

Th17細胞は昨年の国試(118A2)でバツ選択肢として初登場していました。今回はTh17細胞の機能をピンポイントで問われました。

Th17細胞はIL-17を産生し、好中球や上皮細胞活性化により細胞外細菌や真菌の排除に寄与します。Th1細胞やTh2細胞が相互にバランスをとって生体の恒常性を保っている一方で、Th17細胞は組織の炎症や自己免疫疾患(慢性経過の関節炎、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎、クローン病など)の発症に関与するとされています。

制御性T細胞に関する研究がノーベル賞を受賞するなど、免疫システムは話題性が高い分野の一つです。免疫系の各細胞の働きなど、これを機に整理しておきましょう!

 

B77 半夏瀉心湯

昨年の118B85「立効散(りっこうさん)」に引き続き、今年も和漢薬(漢方薬)が出題されました!

今回出題された「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」は口内炎に適応があります。

現在歯科保険適応の漢方エキス製剤は13種類あります。おもな漢方薬とそれぞれの適応はしっかりとおさえておきましょう!

漢方薬について過去の記事「和漢薬」でも詳しくとりあげているので確認しておきましょう!

 

C55 フェキソフェナジン塩酸塩

抗ヒスタミン薬であるフェキソフェナジン塩酸塩が初出題されました。
ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、プロメタジン塩酸塩といった有名どころだけではなく、フェキソフェナジン塩酸塩もぜひ覚えておきましょう!

フェキソフェナジン塩酸塩は「アレグラ」の成分でもあります!第二世代抗ヒスタミン薬なので、眠気などの中枢神経抑制作用が第一世代抗ヒスタミン薬よりも弱いのが特徴です。

 

 

いかがだったでしょうか?
基礎系・臨床系科目では「Wits分析」のように初めて目にするワードも見られましたが、まったくの新規知識というよりは、既存知識の理解や整理が問われる出題が中心でした。用語としては新しく感じても、背景となる内容はこれまでの出題と地続きである問題が多いといえるでしょう。

今回の国試では、テーマ設定や問い方のバリエーションに広がりがみられました。学習範囲の広さに戸惑うかもしれませんが、今後も「過去問の知識を応用して解く問題」は継続していくと考えられます。また、精度要求型の問題も増えています。言葉を知っているだけで終わらず、中身をきちんと理解できているかという点を意識して勉強することが、これまで以上に重要となります。
麻布デンタルアカデミーの参考書NewTextは、過去36回の国試を分析・凝縮した参考書で、最新回+15年分の出たところがひと目で確認できます。新ワードやテーマの周辺知識にも触れているので、国試の出題範囲の広さと深さをあらためてチェックしてみてください!

デンスタ記事で取り上げたテーマ(「歯科疾患実態調査」C65、「インプラント」B44、「嚥下訓練」B31、D12)も多数出題されていましたので、あわせてご覧ください!

これからも国家試験合格に役立つ記事・情報を順次アップしていきます。ぜひチェックしてください!
デンスタはこれからも、みなさんと一緒に国試合格に向けて頑張っていきます!

 

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