第2回はインプラント体の選択と印象方法についてです!
1.インプラント体選択のポイント
・標準タイプのインプラント体(直径4mm、骨内長8mm)は、骨の高径が10mm以上あれば基本的にすべての部位で適応可能
・血流確保のために、インプラント体と天然歯との間隔は1.5〜2mm以上、インプラント体とインプラント体の間隔は3mm以上必要
・インプラント体の先端から下顎管は2mm以上離す必要がある
・インプラント体の頰・舌側には1mm以上の皮質骨の厚みが必要
・大臼歯部には解剖学的な制約がない場合、太いタイプを使用
2.印象採得
インプラント上部構造の印象採得は、アバットメントレベルとインプラント体レベルの印象採得があり、方法としてクローズドトレー法とオープントレー法があります。
インプラントの印象採得では、インプラント体の位置を再現するために印象用コーピングを使います。印象用コーピングは全部で4種類あります。
基本的にはインプラント体レベルでの印象採得を行います。アバットメントレベルの印象採得は、既製アバットメントを使用するときに行うことが多いです。
複数のインプラント体を埋入してインプラント体どうしが平行でない場合、角度付き既製アバットメントを使用するとインプラント体の傾斜を補償することができます。インプラント体が平行になることで、印象材の変形を抑えることができます。
それでは、印象採得の手順を図で確認しましょう!
ここでは、インプラント体レベルのオープントレー法とアバットメントレベルのクローズドトレー法を解説します!
第1回の治療の流れとあわせて知識を整理しておくと良いでしょう。
次回はアバットメントとインプラント体の連結機構と、上部構造の固定様式について確認しましょう!