【暗記チェック!!】摂食嚥下③【間接訓練】11の訓練方法をまとめて整理してみよう!

国試対策

前回の直接訓練につづいて、今回は間接訓練について確認していきます!
方法と名称がわかるかサクッとチェックしていきましょう!

 

まずは11問のクイズで今の知識を確認しましょう!

【第1問】

摂食前に準備体操をして覚醒を促したり、口腔周囲や舌の筋力を強化する訓練

 

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【第1問解答】嚥下体操

 

 

 

 

 

【第2問】

凍らせた綿棒に水をつけて、舌や軟口蓋、咽頭を刺激して感覚を誘発する訓練

 

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【第2問解答】アイスマッサージ

 

 

 

 

 

【第3問】

前頸部を軽く擦ることで嚥下反射を誘発する訓練

 

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【第3問解答】嚥下反射促通手技

 

 

 

 

 

【第4問】

吹く動作によって鼻咽腔閉鎖、口唇閉鎖機能を改善させる訓練

 

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【第4問解答】ブローイング訓練

(111D76)

 

 

 

 

【第5問】

カテーテルを嚥下したあと、バルーンを膨らませて抜くことで食道入口部を拡張させる訓練

 

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【第5問解答】バルーン拡張法

 

 

 

 

 

【第6問】

嚥下時に喉頭隆起の挙上を数秒間保持させて喉頭挙上と食道入口部の開大をはかる訓練

 

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【第6問解答】Mendelsohn手技

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【第7問】

仰臥位で足先を見るように頭部を挙上して舌骨上筋群の筋力強化を行い、喉頭挙上と食道入口部の開大をはかる訓練

 

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【第7問解答】Shaker訓練

 

 

 

 

 

 

 

【第8問】

押したり持ち上げたりする動作によって息こらえが生じることを利用して声門閉鎖を強化する訓練

 

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【第8問解答】プッシング・プリング訓練

 

 

 

 

 

 

 

 

【第9問】

嚥下動作前と嚥下動作中に息をこらえることで声門閉鎖を強化し、嚥下中の誤嚥防止と喉頭侵入した飲食物を咳により喀出することを目的とした訓練

 

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【第9問解答】息こらえ嚥下訓練

ここで定義の確認をしてみましょう。「喉頭侵入」と「誤嚥」の違いはわかりますか?
「喉頭侵入」は飲食物が喉頭〜声門上までにとどまる場合で、「誤嚥」は声門を越えて気管に流入する場合のことをいいます。

 

 

 

 

 

 

 

【第10問】

紐をつけたボタンを前歯と口唇の間に挿入して紐を引っ張っても口腔外へ飛び出さないように口唇に力を込めたり(ボタンプル)、舌圧子などを口唇で挟んで保持する訓練

 

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【第10問解答】口唇閉鎖訓練

(108B31 ボタンプル)

 

 

 

 

 

 

 

【第11問】

舌圧子や口蓋へ舌を押し付けることで舌筋力を強化し、送り込み機能を改善する訓練

 

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【第11問解答】舌抵抗訓練

 

 

 

症状と適応となる訓練方法を表で整理してみましょう

症状 おもな訓練方法
先行期 意識障害 ・嚥下体操
・アイスマッサージ
準備期・口腔期 口唇閉鎖不全(流涎) ・口唇閉鎖訓練
・ブローイング訓練
送り込み機能低下 ・舌抵抗訓練
咽頭期 嚥下惹起不良 ・アイスマッサージ
・嚥下反射促通手技
鼻咽腔閉鎖不全 ・ブローイング訓練
喉頭挙上不良 ・Shaker訓練
・Mendelsohn手技
喉頭侵入 ・プッシング・プリング訓練
・息こらえ嚥下訓練
食道入口部開大不全 ・バルーン拡張法
・Shaker訓練
・Mendelsohn手技

 

 

最後に国試の問題を1問解いてみましょう!

【113B60】

 80歳の男性。入れ歯がうまく使えないことを主訴として来院した。5年前に上下顎全部床義歯を製作し問題なく使用していたが、最近になって咀嚼が困難になったという。認知機能の低下は認めない。義歯の適合と咬合状態に問題はない。ある検査を行ったところ基準値より低値を示した。検査時の写真(A)と検査結果の写真(B)を別に示す。

 この患者に起こり得るのはどれか。1つ選べ。

a 流 涎

b 鼻腔への逆流

c 食塊の移送困難

d 声門の閉鎖不全

e 食道入口部の開大不全

 

 

解答 C

解説

写真から、舌圧検査を行っており、最大舌圧は10.2kPaであることがわかります。
日本老年歯科医学会では30kPa未満を低舌圧としていることから、この患者さんは基準値を下回っており、舌の機能が低下していることが考えられます。舌の機能が低下すると食塊の移送が困難になります。よって答えはCとなります。

Aの流涎は口唇閉鎖不全などでみられますが、写真(A)から舌圧測定器のバルーンをしっかり保持できているため、口唇閉鎖の異常は認めません。
Bの鼻腔への逆流は鼻咽腔閉鎖不全によって起こりますが、そのような所見は認めません。
Dの声門の閉鎖不全は反回神経麻痺などによって起こりますが、そのような所見は認めません。
Eの食道入口部の開大不全は輪状咽頭筋の弛緩障害や喉頭挙上障害などによって起こりますが、そのような所見は認めません。

 

嚥下訓練について、整理できましたか?
摂食の流れ障害されている機能を考えながら訓練方法を選択しましょう。
記事に取り上げた方法は一部なので、教科書や実習書などでもよく復習しておきましょう!

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