116回国試の気になる新ワードをピックアップ!【必修編】

国試対策

「気になる新ワードをピックアップ!!」では116回ではじめて出題された注目ワードや出題のされ方を2回に分けて解説していきます
今回はまず「必修編」として必修問題の新ワードを取り上げます。

新ワードは今後の国試対策で知っておいてほしいものを選びましたので、次の国試を受験する5年生の方はとくに注目です!

では、早速みていきましょう!

 

C4 日常生活自立度(寝たきり度)

高齢者関連および衛生学の分野から必修問題として出題されました。

日常生活自立度は「寝たきり度」ともよばれ、障害や認知症のある高齢者の生活状態を評価する指標です。介護保険の要介護判定やケアプランの作成時などに参考とされます。
障害高齢者の日常生活自立度は4つのランクに分けられ、認知症高齢者の日常生活自立度は9つのランクに分けられます。この指標は、できる、できないといった「能力」ではなく、行動に必要な時間、とくに「移動」についての状態に注目しています。
ADLやIADLの問題はよくみかけましたが、このワードは初めてでしたね。わが国は超高齢社会ですから、今後も注目です!

 

C5 インフォームド・アセント

新出題基準で追加されたワードです。必修問題として出題されました。

小児を対象とした治験を行うときに、その子の理解力に応じたわかりやすい言葉で説明して本人の理解と賛意(accent)を得ることをいいます。インフォームド・コンセントとは異なり、法的に義務付けられたものではありませんが、小児の人権を尊重し、インフォームド・アセントを行う必要があります。
インフォームド・コンセントは何度も出題されていますが、関連用語として、このような新しいワードにも注目しておきましょう!

 

C9 歯周病の新分類(ステージとグレード)

必修問題として出題されました。

2018 年米国歯周病学会/欧州歯周病連盟(AAP/EFP)により公表された歯周病の分類です。今までの分類では、慢性歯周炎と侵襲性歯周炎の2つに分けていましたが、新分類では歯周炎を1つにまとめたうえでステージ(重症度)とグレード(進行リスク)という診断フレームワークを用いるところが特徴です。一方で従来の分類が広く使われているため、日本歯周病学会では当面はこれまでの分類にステージやグレードを併記する形で運用する方針をとっています。歯周治療ガイドライン2022(日本歯周病学会)にも記載があります!

3/18 追記
本問については、問題として適切であるが必修問題としては妥当ではないとされ、正解者は採点、不正解者は採点除外の扱いとなりました。ただし、知識として今後出題される可能性があると考えられるため、本項目はこのまま参考にしていただければと思います。

 

D19 性差のある検査値

口腔外科学および麻酔学の分野から必修問題として出題されました。

筋関連や酸素運搬関連の検査値は、男女の筋肉量の違いから男性の方が高値を示します。
男性が高値を示すのは、クレアチニン、クレアチンキナーゼ、赤血球数、血清鉄、ヘモグロビン、ヘマトクリットなどです。
また、女性が高値を示すのは、クレアチン、赤血球沈降速度などです。
なおクレアチニンはクレアチンの代謝産物です。混同しないように注意しましょう!

なお109A121で性差がないのは?という出題もありました。もう一度、性差がある基準をまとめなおしてもいいですね!また、性差以外でも小児(乳児、新生児含む)と成人の差、食事の影響を受ける検査値なども重要なので学習しておくといいでしょう。

 

いかがでしょうか? ちゃんと知っていましたか?
今回の国試は今までと比べ比較的新しいワードは少ない傾向でした。

基礎系、臨床系でも新ワードがありますので、次回の記事を楽しみにしてください!

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