第1回では「健やか親子21(第2次)」の5つの課題=3つの基盤課題と2つの重点課題について紹介しました。
今回は、それぞれの課題に設定された指標についてみていきます。
健やか親子21(第2次)の指標
課題には全部で、52の目標を設けた指標と、28の目標を設けない参考とする指標が設定されています。
このなかから歯科にかかわりのあるもの、概要をつかみやすいものをいくつかピックアップして紹介します。
前回の「課題」と同じく、それぞれ概要をイメージしてみてください。
基盤課題A:切れ目ない妊産婦・乳幼児への保健対策
・むし歯のない3歳児の割合
・仕上げ磨きをする親の割合
・子どものかかりつけ医(医師・歯科医師など)を持つ親の割合
・妊娠中の保健指導(母親学級や両親学級を含む)において、産後のメンタルヘルスについて、妊婦とその家族に伝える機会を設けている市区町村の割合
・仕上げ磨きをする親の割合
・子どものかかりつけ医(医師・歯科医師など)を持つ親の割合
・妊娠中の保健指導(母親学級や両親学級を含む)において、産後のメンタルヘルスについて、妊婦とその家族に伝える機会を設けている市区町村の割合
妊産婦や乳幼児に関連する指標ということがわかります。
基盤課題B:学童期・思春期から成人期に向けた保健対策
・十代の自殺死亡率(人口10万対)
・歯肉に炎症がある十代の割合
・歯肉に炎症がある十代の割合
学童期・思春期の問題に関連する指標ですね。
基盤課題C:子どもの健やかな成長を見守り育む地域づくり
・マタニティマークを知っている国民の割合
・積極的に育児をしている父親の割合
・積極的に育児をしている父親の割合
地域での子育てがしやすくなるような指標です。
重点課題①:育てにくさを感じる親に寄り添う支援
・ゆったりとした気分で子どもと過ごせる時間がある母親の割合
・発達障害を知っている国民の割合
・発達障害を知っている国民の割合
育てることに悩みを抱える親に対処するような指標ですね。
重点課題②:妊娠期からの児童虐待防止対策
・児童虐待による死亡数
・児童虐待防止法で国民に求められた児童虐待の通告義務を知っている国民の割合
・児童虐待防止法で国民に求められた児童虐待の通告義務を知っている国民の割合
児童虐待に関連する指標です。
なお、児童虐待防止法は、正式名称は「児童虐待の防止等に関する法律」です。
それぞれの課題でライフステージや親子の状況に合わせた指標が設定されている、ということが読み取れたでしょうか?
健やか親子21は国試に出るの?
さて、ここまで読んで皆さんが気になるのが「国試に出るの?」ということではないでしょうか。
これまで歯科国試では出題されていませんが、第115回に選択肢で登場しましたし(115B30)、令和5年版国家試験出題基準 にも記載があり、出題される可能性はあります!
医師や看護師の国家試験では、健やか親子21 について出題されています。
課題や指標をすべて暗記するのはむずかしいので、言葉の意味をイメージしながら効率よく覚えていきましょう!