歯科器材オールガイド
今回はフェイスボウについて解説!
何に使う?
フェイスボウは、頭蓋に対する上顎の位置関係を三次元的に記録する医療機器です。フェイスボウを用いて咬合器上に位置関係を再現することをフェイスボウトランスファーといいます。
フェイスボウは後方基準点を左右の平均的顆頭点(耳珠中央と外眼角を結ぶ線上で、耳珠後縁から13mm前方の点)とするフェイシャルタイプと左右の外耳孔とするイヤーピースタイプがあります。
前方基準点は眼窩下点もしくは鼻翼下縁(鼻翼外側下縁点)を用いることが多く、(アンテリア)リファレンスポインターで指示します。眼窩下点を用いた場合、上顎模型はフランクフルト平面基準でマウントされ、鼻翼下縁を用いた場合にはCamper平面基準でマウントされることになります。
フェイスボウの構成要素は下のようになります。(写真で示すのはイヤーピースタイプです)
国試ではどう問われている?
113B49
ブリッジ治療のある過程の写真を別に示す。
次に行うのはどれか。1つ選べ。
a 下顎模型の装着
b 上顎模型の装着
c 側方顆路角の調節
d 矢状顆路傾斜角の調節
e 矢状切歯路傾斜角の調節
答え B
他にも109B51、110D34、115D46、116B87などでフェイスボウ、フェイスボウトランスファーに関する問題が出題されています。
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・【実践 for iPad 使い方講座 応用編③】復習に[付箋]と[問題セット]を活用しよう!
・【FAQ】付箋の名前を変更する方法を知りたいです。
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臨床では?
フェイスボウは保険診療内では使わない器具なので、自費診療に力を入れている医院にはある場合もありますが、ない医院のほうが多い印象です。
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科目
●冠橋義歯学
●有床義歯学
参考・出典
『NewText⑤補綴』の「全部床義歯学」Chapter03-07フェイスボウ記録で詳しく解説しています。