歯科器材オールガイド
今回はシェードガイドについて解説!
使い方は?
歯科におけるシェードガイドは、歯冠の色見本として用いられるもので人工歯や充塡用材料などの色を決めるときに使用します。歯冠修復をする際の色調選択をシェードテイキングといい、シェードガイドを用いて行います。また、ホワイトニングを行う際は歯の白さの基準としてシェードガイドを使用します。
国試ではどう問われている?
114B71
4級コンポジットレジン修復に使用する器具の写真を別に示す。一連の治療過程を図に示す。
この器具を使用する時期はどれか。1つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
答え B
他にも108C93、103B43、100D18などでシェードガイドやシェードテイキングに関する問題が出題されています。
「実践」で解説も確認してみましょう。
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・【実践 for iPad 使い方講座 応用編③】復習に[付箋]と[問題セット]を活用しよう!
・【FAQ】付箋の名前を変更する方法を知りたいです。
復習の際に、ぜひ活用してみてください!
臨床では?
シェードガイドは複数のメーカーが販売していますが、代表的なシェードガイドとして、VITA社のシェードガイドが知られています。
シェードガイドは色の表現手段として色相や明度を用いています。色の三属性には色相、明度、彩度がありますが、色相(Hue)は色の種類(色み)のことで、明度(Value)は色の明るさ、彩度(Chroma)は色の鮮やかさを表現しています。
VITA社のシェードガイドでは色相をアルファベットで示しており、A(赤茶系)、B(赤黄系)、C(灰系)、D(赤灰系)に分けています。さらに明度を数字で示しています。A1やB3など、アルファベットの後ろの数字が大きくなるほど明度が低く暗くなります。このうち、A3〜A3.5が日本人の平均的な色とされています。また、シェードを自動的に測定する機器もあります。
この器材が出てくる処置
シェードテイキングは、保存修復学、冠橋義歯学、部分床義歯学、全部床義歯学など幅広い分野で行います。注意点は以下のようなものがあげられます。
①自然光で行う
②できるだけ短時間で行う
③歯面を濡らした状態で行う
④対合歯や反対側同名歯を参考にする
⑤ラバーダム防湿前に行う
⑥縦横3マスずつ9等分してシェードを採得する
⑦顔の皮膚の色を参考にする
科目
●保存修復学
●冠橋義歯学
●部分床義歯学
●全部床義歯学
参考・出典
『NewText⑤補綴』の「補綴総論」Chapter02-01欠損症例の診査事項で詳しく解説しています。