シリーズ歯科国試カコモン攻略① 気になる数字 正答率をどう使う?

書籍の特徴・進め方

歯科国試対策で重要な「過去問」。
このシリーズでは、過去問演習をより効果的にすすめるために知っておくべきポイントについて解説します。

第1回は各問題の「正答率」について。過去問を解くときにどのくらい気にするべきか、どう使えばよいのか、注意点とともにお伝えします!

 

国試の正答率とは

過去問題集に掲載されている正答率を、皆さんはどのように見ていますか。
優先度を決めるために使っている人、間違ったときに見る人、あまり気にしない人などさまざまでしょうか。

歯科医師国家試験において各問題の正答率は公表されていないため、過去問題集に掲載されているのは、予備校独自のデータということになります。受験生の正式な結果ではありませんが、母集団の規模が一定以上であれば傾向に大きな差異は出にくく、効率的かつ的確に学習していくための指標の一つとして有益です

では、実際にどういったふうに考えていけばよいのでしょうか。

 

まず注目するのは「正答率の高い問題」!

国試合格のために大事なポイントは、
みんなが解ける問題を確実に正解すること
大きな苦手科目・分野をつくらないこと  です。

国試は満点をとる必要はなく一定の基準をクリアすれば合格となりますが、その合格基準は必修問題を除き相対評価で決まります。そのため、「みんなが解ける問題を落とさないこと」が何より重要です
また、領域A・B、必修と3つの合格基準が設けられており、大きな苦手科目・分野があると他でカバーして合格基準に達するのはなかなか困難です。出題数が多いという意味で重視すべき科目(たとえば衛生、小児、矯正、外科)はありますが、まずは全科目で一定のラインを超えることをめざしましょう。

そこで注目したいのは「正答率の高い問題」です。

 

正答率で優先度がわかる!

たくさんの問題に取り組むことになる「過去問」ですが、正答率の高い問題は多くの受験生が解けた問題であり、基本的または頻出の問題といえます
これらに重点的に取り組むことで、国試の合格ラインを超えるための基礎固めができます
一方で正答率の低い問題は、あまり時間をかけすぎないようにする、といったことも考えられます。

「実践2026」では合格基準をクリアするために正答が必要な問題が「Must!マーク」でひと目でわかります。もちろんiPadアプリでもこのマークでの問題抽出が可能。目安として正答率65%以上(必修問題は正答率上位8割)の問題にマークをつけていますので、これらは意識して取り組むとよいでしょう。

 

苦手科目・分野が把握できる!

もう1点、正答率の高い問題に注目することでわかるのが、「自分の苦手科目・分野」です。正答率が高いが解けない問題が散見される場合、それは他の受験生に比べて苦手な科目・分野であるといえ、重点的に復習すべきポイントとわかります

たとえば「実践2026」で「Must!マーク」のある問題があまり解けないと感じた場合、国試対策参考書や教科書を見直すなどの対策をしていくとよいでしょう。

 

 

正答率の低い問題は解けなくても大丈夫??

では、正答率の低い問題はどうでしょう。解けなかった問題の正答率が低かった場合、「できなくてもしかたないか」と思ってしまうかもしれません。たしかに正答率が極端に低い場合、その問題を「正解すること」にこだわる必要はありません
ただし、その場合も解説はしっかり確認し、選択肢の用語・疾患についての知識は身につけておくことが重要です。国試では例年、過去に出題されたテーマや、さらに一歩踏み込んだ類題がみられます。採点除外になった問題についても数年後に問題や選択肢を調整して出題される場合があるので、解説は必ずチェックしておきましょう。

また、正答率については、当該回=出題時点の正答率であるということに注意が必要です。過去に正答率が低かったとしても、その後に同じようなテーマで出題されれば正答率は上がる可能性が高いので、とくに年数がたった問題の正答率はこの点への留意が必要です。

 

過去問の正答率は、上手に使うことで合格に向けた合理的な学習が可能になります。
ぜひ、正しく活用して合格に近づいてください!

第2回は、知識が身につく過去問の使い方 について解説します!

 

▼過去問題集「実践2026」など、書籍のご購入はこちら▼

 

国試注目テーマの解説、国試情報、書籍の発刊情報などをお知らせ!

▼LINE 友だち追加はこちらから

友だち追加

 

デンスタTOP

会員ログインについて

「お気に入り記事」は会員専用の機能です。
ご利用の場合は、ログインまたは新規会員登録をしてください。