「気になる新ワードをピックアップ!」では、118回ではじめて出題された注目ワードや出題のされ方を2回に分けて解説していきます。
今回はまず「必修編」です!
新ワードは今後の国試対策で知っておいてほしいものを選びましたので、次の国試を受験する5年生の方はとくに注目です!
早速みていきましょう!
A2 Th17細胞・制御性T細胞
「Th17細胞」「制御性T細胞」は正解選択肢にはなりませんでしたが、初めて出題されました。
ヘルパーT細胞は産生するサイトカインの違いによってTh1細胞、Th2細胞、Th17細胞、濾胞性T細胞(Tfh細胞)、制御性T細胞(Treg細胞)に分類されます。
・Th1細胞:IL-2、IFN-γを産生し、細胞性免疫に関与します。
・Th2細胞:IL-4、IL-5、IL-10を産生し、B細胞や好酸球、好塩基球を活性化します。
・Th17細胞:IL-17を産生し、好中球や上皮細胞活性化により細胞外細菌や真菌の排除に寄与します。Th1細胞やTh2細胞が相互にバランスをとって生体の恒常性を保っている一方で、Th17細胞は対照的に組織の炎症や自己免疫疾患(慢性経過の関節炎、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎、クローン病など)の発症に関与するとされています。
・Tfh細胞:IL-4、IL-21を産生し、B細胞を活性化します。Tfh細胞はリンパ濾胞に存在します。
・制御性T細胞:IL-10、TGF−βを産生し、過剰な免疫反応を抑制します。樹状細胞やリンパ球系細胞を制御する役割を担っています。
免疫細胞は種類がたくさんあるので、それぞれの機能を丁寧に整理しておきましょう。
A16 器質性構音障害・運動障害性構音障害
構音障害の種類を表す、「器質性構音障害」と「運動障害性構音障害」というワードが出ました。
構音障害は原因によって以下のように分類されます。
・器質性構音障害:発音器官の形態・機能の異常による障害(例:唇顎口蓋裂、腫瘍などの術後)
・運動障害性構音障害:脳血管障害、脳外傷などの中枢の障害によるもの(例:Parkinson病、重症筋無力症、脳梗塞)
・機能性構音障害:おもに構音学習の障害(器質性構音障害、運動障害性構音障害を除外したうえで診断)
C3 老年症候群
老年症候群とは、加齢に伴う心身の衰えなどにより、医師の診察や介護・看護を必要とする症状・徴候の総称です。
老年症候群の例として、褥瘡、認知症、嚥下障害などがあげられます。また、ポリファーマシーによる薬物有害事象の増加は、薬剤起因性老年症候群(ふらつき、せん妄、排尿障害など)の要因となります。
老年症候群、フレイル、サルコペニア、ロコモティブシンドロームなど似た概念をもつ用語は、意味の違いに注意して整理しておきましょう。
いかがでしょうか?
今回の国試の傾向として、新しいワードといえるものは多くはありませんでした。
新ワードについても、過去問題の演習とあわせて周辺知識も学習しておくことで対応できます。
最新の医療情報にアンテナをはりつつ、今までの出題範囲をきちんと復習することが大切になってきます。
次回は基礎系、臨床系の新ワードを解説します!次回の記事を楽しみにしていてください!