今回はCTやMRI画像で解剖学的構造を確認していきましょう。
矢印で示す構造物の名称を答えてみましょう!
【第1問】下顎骨下縁レベルの水平断造影CT
▼正解はこちら▼
【第1問】解答
1.顎下腺
2.総頸動脈
3.内頸静脈
4.外頸静脈
5.胸鎖乳突筋
外頸静脈は胸鎖乳突筋の外側にあります。
総頸動脈は内頸静脈の前方に位置します。
※総頸動脈は甲状軟骨上縁で分岐するため、外頸動脈と内頸動脈としてみられることもあります。
【第2問】 下顎骨レベルの水平断CT
▼正解はこちら▼
【第2問】解答
1.オトガイ舌筋
2.顎舌骨筋
3.咬筋
4.内側翼突筋
オトガイ舌筋の起始はオトガイ棘、顎舌骨筋の起始は顎舌骨筋腺です。
咬筋は下顎骨の外側、内側翼突筋は下顎骨の内側に位置します。
【第3問】 上顎骨レベルの水平断造影CT
▼正解はこちら▼
【第3問】解答
1.顔面動脈
2.顎動脈
3.下顎後静脈
脈管の走行(筋や骨との位置関係)に注意しましょう。
下顎後静脈は下顎枝の後方を下行し耳下腺隙内を通ります。あまりなじみがないかもしれませんが、臨床的に重要な血管です。顔面神経を画像上で認識するのが困難であるため、すぐ内側を走行する下顎後静脈を指標とすることが多いです。また耳下腺腫瘍の診断では下顎後静脈を参考に浅葉か深葉かを判定します。
【第4問】 上顎洞中央レベルの冠状断MRI
▼正解はこちら▼
【第4問】解答
1.オトガイ舌筋
2.顎舌骨筋
3.顎二腹筋前腹
4.オトガイ舌骨筋
5.舌下腺
冠状断では上から「オトガイ舌筋→オトガイ舌骨筋→顎舌骨筋→顎二腹筋前腹」の順番になります。
下の図でも確認しましょう。
【第5問】下顎枝レベルの冠状断MRI
▼正解はこちら▼
【第5問】解答
1.側頭筋
2.外側翼突筋
3.咬筋
4.顎下腺
5.内側翼突筋
咀嚼筋の位置関係に注意しましょう。
いかがでしたでしょうか?
画像読影は解剖学的な位置関係を関連付けることで理解が深まります!