【暗記チェック!!】抜歯の器具と手技② 国試では、抜歯に関してどう出題されている?

国試対策

今回は、抜歯についての国家試験の問題を解いてみましょう!

 

110A26

 歯根が1/2吸収された上顎右側乳中切歯を抜去することとした。術者が座位にて12時の位置で抜歯する際の手技の写真を別に示す。

 適切なのはどれか。1つ選べ。

a ア

b イ

c ウ

d エ

e オ

 

解答 D

解説

上顎乳前歯の鉗子は、回転運動しやすいように直線的になっています。屈曲しているア、イ、ウは上顎乳臼歯用なので、不適切です。
また、抜歯をするときは、鉗子からの歯の滑脱や口腔内への落下を防止するためにガーゼなどを口蓋側に置きます。

 

101B109

 鉗子による抜歯で回転運動を基本とするのはどれか。2つ選べ

a 上顎中切歯

b 下顎側切歯 

c 上顎犬歯

d 上顎第一小臼歯

e 上顎第二大臼歯

 

解答 A, C

解説

抜歯の際に回転運動を用いるのは、円錐形で単根の歯でしたね。
上顎前歯の歯根は円錐で単根であることから回転運動での抜歯が有効です。
上顎前歯のほかに下顎小臼歯にも回転運動が有効です。

 

117B4

 下顎左側智歯抜去の際の遠心切開線を別に示す。

 適切なのはどれか。1つ選べ。

a ア

b イ

c ウ

d エ

e オ

解答 D

解説

下顎智歯抜去の切開線は、まず歯列弓の延長線を考えてみましょう。下の図を参考にしてみてください。

下顎埋伏智歯抜去の遠心切開線は、下顎歯列弓の延長線よりも頰側に開きます。

ア、イの切開線は歯列弓の延長線よりも舌側に寄り過ぎています。ウの切開線は歯列弓の延長線の位置です。いずれも舌神経を損傷する危険性があります。

オの切開線は頰側に寄りすぎていて、抜歯のための十分な視野を確保できません。

エが適切な切開線です。やや頰側に開いており、下顎枝の内斜線と外斜線の間で骨の裏打ちがあり安全に切開できます

 

 

第1回、第2回と抜歯の基本について確認してきました。
臨床の手技と解剖学などの基礎科目を結びつけて学習を深めていきましょう!

 

 

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