【暗記チェック!!】医療計画が新しくなりました!〜第7次から第8次の変更点〜② 第8次のポイントは?

国試対策

前回“これまでの医療計画(第7次)”について説明しました。
今回は新しくなった“これからの医療計画(第8次)”のポイントをみていきましょう。

 

これからの医療計画(第8次)のポイント

こちらは前回の記事でもお伝えした医療計画(第7次)に、医療計画(第8次)で新たに加わった項目を赤字で付け足した概念図になります。

 

◆ 6事業の確保

医療計画(第7次)では5事業の確保を掲げていましたが、医療計画(第8次)からは「新興感染症の感染拡大時における医療」が6つ目に追加されました。
みなさんの記憶にも新しい新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、わが国の医療提供体制に多大な影響を与えました。救急医療をはじめ、地域医療のさまざまな課題が浮き彫りとなり、地域における入院・外来・在宅にわたる医療機能の分化・強化、連携等を行う重要性や、地域医療全体を視野に入れて適切な役割分担のもとで必要な医療提供を行う重要性が改めて認識されることになりました。そのような背景から医療計画(第8次)では6事業として新たに新興感染症対策が追加されています。

 

◆ 医師・医療従事者の確保

こちらは新設された項目ではありませんが、方向性が修正されたため確認しておきましょう。ニュースなどで聞いていると思いますが、令和6年度から「医師の働き方改革」として時間外・休日労働の上限規制が設定されることとなりました。これまで医療従事者の長時間労働によって支えられてきた地域の医療体制は、今後、生産年齢人口の減少や医師・医療従事者の地域・診療科による偏在も伴って、マンパワーの確保が難しくなることが予想されます。そのため、医師・医療従事者といった必要な人材を継続的に育成し、地域で確保しておくことが重視されています。

 

◆ 情報通信技術(ICT)の活用

◆ 医療分野のデジタル化

国が定めた医療計画(第8次)の方針には、医療の質の向上や効率化を図る観点から情報通信技術(ICT)の活用医療分野のデジタル化の推進が重要であると記載されています。
ICTの活用の例としては、オンライン診療を進めることで医療の地域差を埋めることなどが考えられます。
また、医療分野のデジタル化の例としては、電子カルテやWebでの予約システム、マイナンバーカードを利用したシステムの開発などが考えられます。どちらも医療DXの達成につながるという点で、それぞれの医療計画の目標に取り入れられていますので、今後重要視されると思われます。念のため、少し意識しておきましょう。

医療DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション):保健・医療・介護の各段階(疾病の発症予防、受診、診察・治療・薬剤処方、診断書等の作成、診療報酬の請求、医療介護の連携によるケア、地域医療連携、研究開発など)において発生する情報やデータを、全体最適された基盤を通して、保健・医療や介護関係者の業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化をはかり、国民自身の予防を促進し、より良質な医療やケアを受けられるように、社会や生活の形を変えることと定義される。

 

 

さて、医療計画についてみてきましたが、歯科医師国家試験でも過去に何度も出題されています

・医療計画で正しいのはどれか。115B39
・医療法に基づく第7次医療計画(2018年)の5事業に含まれるのはどれか。114D12
・医療法に基づく医療計画の対象となる疾病はどれか。113C32
・医療法に基づく医療計画で医療連携が定められているのはどれか。112D16
・医療法に基づく医療計画で定められているのはどれか。111A26
・医療法に基づき都道府県が策定する医療計画で、医療連携体制を構築するための方策を記載することが定められている事業はどれか。107C51

直近の国家試験でもこれだけの出題がありますので、新しくなった医療計画(第8次)もいずれ出題されると思われます
改定のポイントや第7次から継続して重要とされていることなど、しっかりと学習しておきましょう!!

 

 

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